
場面緘黙親の会LINEオープンチャットに書き込みのあったはるかさん(仮名)の「転園によって場面緘黙を克服した」という体験談が参考になりましたので、緘黙マガジン編集部が編集して紹介します。
長男さんと三男さん、兄弟そろって場面緘黙を経験したはるかさん。今回は、三男さんに合った保育環境を探し、転園という大きな決断に至るまでの経緯、そしてその後の変化についてまとめてもらいました。
現役の保育士としての視点も交えながら、三男さんがどのようにして安心できる場所を見つけ、少しずつ声が出るようになっていったのか、その過程を具体的に語ってもらいました。
「園を変えるだけで、本当に子どもは変わるのか?」
そう感じている方にとって、はるかさんの体験談は、環境の力や保育方針の違いが子どもに与える影響について、改めて考えるきっかけになるのではないでしょうか。
※この記事に記載された体験談は、あくまでも個人の感想になり、情報として決め付けるものではなく、様々な可能性やヒントを読者の皆様にお伝えする目的になります。内容が気になる場合は、専門家にご相談ください。
兄と同じ園で三男も話さず、早めの転園を考えるように
私は4人の子どもの母親です。
長男と三男が場面緘黙を発症したのですが、今回は三男の話になります。
三男は現在小学校2年生になりましたが、幼稚園の頃に転園を経験した時の話です。
長男は幼稚園に入園後、場面緘黙の症状が出て、年長では不登園になりました。
三男も長男と同じ幼稚園に入園させたのですが、三男も数ヶ月経っても声が出ていないと知らされて、また場面緘黙を発症してしまったかと不安になりました。
早めに転園することを考えるようになったのですが、それまでの経緯や転園後の経過を伝えたいと思います。
転園前は幼稚園型認定こども園でしたが、昔ながらの方針の園でした
息子が通っていたのは、幼稚園型認定こども園でした。
園の規模としては1クラスが30人くらいで4クラス。年少から年長までで360人くらいでした。
園の方針としては、一斉保育、集団で子どもを動かす、行事に重きを置くなど、昔ながらの園という感じでした。
私自身が受けてきた教育に似ているため、疑問がありながらも、こんなものかと思ってしまったこともあり、長男の時には転園に踏み切れませんでした。
先生の数は最低基準(年少は1クラスに2人。年中、年長は1クラスに1人)だったので、一人ひとりに寄り添う対応は難しいだろうなと感じました。